マジックスパイスのスープカレー「三次元最強辛版『アクエリアス』」を食べてトリップしてきた話

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「スープカレー」ご存知でしょうか。しゃびしゃび[1]「しゃびしゃび」は愛知あたりの方言で水っぽいなどの意。のカレーに素揚げなどした大きめの野菜や肉がゴロッと並んだ札幌の名物です。「マジックスパイス」は札幌市白石区(しろいしく)にあるスープカレー店で、一番最初に「スープカレー」という名前をつけたのはこの店だそうです。

白石区にある札幌本店

恵迪寮生としても何度も足を運んだこともあり、(私のした経験ではありませんが)北大の入学式へ仮装していって入学式会場に入ることはできなくても、仮装したままの寮生を迎え入れてくれるいいお店です。

先日、久々に「アクエリアス」を食べてみようと思って足を運びました。別に今回食べるのが初めてというわけではないのですが、忘れないうちに記録を残しておこうと思います。

辛さ「アクエリアス」とは

マジックスパイスに限らず、スープカレーのメニューは大抵の場合「メイン具材」と「辛さ」を選ぶものです。メイン具材には「チキンレッグ」「ポーク」などの他、「ベーコン」「ハンバーグ」「ウインナー」などの肉類を中心に野菜類がセットになったものを選び、続いて「辛さ」を選択します。店によってはスープが「チキンスープ」「海鮮スープ」「トマトスープ」「ココナツスープ」などが選べる場合があります。スープカレーにどんな具材が入るメニューがあるか、というのがそれぞれのお店の特徴づけになっているでしょう。

メニューを見るとマジスパでは辛さは以下のような名前から選ぶようになっています。

「覚醒」「瞑想」「悶絶」「涅槃」「極楽」「天空」「虚空」の順でだんだん辛さが増していきます。スープカレーは辛さを増すほどスパイスが増えてコクが出てくることが多いので、自分が美味しく食べられるうち、一番辛いものを選択するのがいいと思います。

ところで、今回頼む「アクエリアス」はメニューの中にありません。実はこれはある意味「隠しメニュー」みたいなもので通常メニューにはないのです。

スマホで適当にズームしたのでちょっと画像が汚い

店内は至るところにいろんな張り紙がしてあったりするのですが、その中にひっそりと「限定 三次元最強辛版 アクエリアス」というメニューが並んでいます。張り紙には一緒に「興味本位厳禁也 成人指定飛行用 前後不覚否開知」とも書いてあります。よくわかりませんが何か危険な香りがします。そもそも「涅槃」とか「虚空」とか仏教用語が並んでいるのにいきなり「アクエリアス」だなんてラテン語が出てくるのも謎です。

ネーミングの謎はさておき、アクエリアスは一日限定 5 食しか出ないので店員さんに聞かないといけません。今日は夕方でしたが、まだあるとのことなので早速お願いしました。今回のメイン具材はウインナーで頼んだメニューは「フランクナガイ」です。

フランクナガイ アクエリアス

頼んでから待つこと数分、運ばれてきました。

フランクナガイ アクエリアス

アクエリアスは普通のメニューと比べると色々と特別です。

まずテーブルに運ばれてくるときには「儀式」をしてもらえます。怪しげな仮面をつけた店員さんがでてきて、賑やかにベルを鳴らしながら「アクエリアスの旅にいってらっしゃ~い」と見送ってくれます。一人だとちょっと恥ずかしいかもしれません。注文時に「儀式はされますか?」と聞かれたので断ることもできたのかもしれません。(もちろん私は「お願いします」と答えたのですが。)

さらに付け合せにバターコーンと野菜ピクルスの小皿がついてきました。箸休めにちょうどいいです。

あとついてくるのがこれです。

謎のポット。左のボトルは関係なく出てくるお酢っぽいもの。

これ、蕎麦湯の容れ物っぽいですが、中は鳥だしスープのようなものがはいっています。

だしスープを入れる前のアクエリアス

実はアクエリアスは出てきた直後はスプーンですくうとドロっとしていて、あまりスープカレーっぽくありません。普通のスパイスカレーのような雰囲気を出しています。ここに先程の鳥だしスープをちょっといれて伸ばしたりして食べるのです。このような割りスープがついてくるスープカレーは私はここしか知りません。

あとからジワジワとやってくる辛さ

早速食べていきます。まずはスープアクエリアスはマジスパの中で最も辛いので、最初に口に運んだ瞬間はちょっと口がびっくりしてしゃっくりが出たりもしましたが、2, 3 口目からは普通に食べることができました。正直「あれ?こんなもんだったけな?」と思ってしまいました。しかし……。

この店のスープカレーの辛さは後から来るのです。最初はのんびり食べていたのに、だんだんと汗が吹き出し、鼻水が出てきて辛さが効いていることを実感します。「三次元最強辛版」の肩書は伊達じゃありません。

しかし、そんな辛さの中に不思議と旨味があります。辛いけれど手は止まらずどんどん食べ勧めることができます。これがアクエリアスの旅をしているということなのかもしれません。

気づけば半分ほど食べてしまっていたので、慌てて割りスープを入れてスープカレーにしました。とはいってもいきなり全部入れてしまうのではなく、少しずつ伸ばしたり、スプーンにスープだけいれて少し飲んだりするのが私流の楽しみ方です。

最後に残った割りスープでお皿に残っているスパイスもキレイにさらう

最後には割りスープだけで楽しんだりするのも乙なもんです。

ほんとに最後には付け合せのパイナップルでさっぱり

アクエリアスの旅を終えて

今回、久々にいただきましたが、無事に旅から帰ってくることができました。割りスープの存在を忘れかけていたときが一番奥地まで旅していた瞬間なのかもしれません。

おいしくいただきました

価格は通常メニューに 500 円ほど増されますが、辛さに自信があればトリップしてみるのもオススメです。ただし、食べた後、ちょっとお腹は痛くなるかもしれません。辛いものを食べたので当然の反応ではありますが。

マジックスパイス 札幌本店

〒003-0024 北海道札幌市白石区本郷通8丁目南6−2
平日:11:00 – 15:00, 17:30 – 22:00
休日:11:00 – 22:00(通し営業)
定休日:水曜、木曜

脚注

脚注
1「しゃびしゃび」は愛知あたりの方言で水っぽいなどの意。