論文についてる “et al.” の由来は実は 3 種類
先日、指導教員と話していて、「"et al." (エトール) って何の略だったっけ」という話になり、調べておいたのでまとめておきます。実は 3 種類あるため、省略するのは重要であったことがわかりました。
あと私は言語学のプロではないので、何か間違っていたらすみません。指摘してください。
et al. とは
学術論文の著者一覧を省略するときに使われる表現で、"Richardson et al." のような形で使います。これは筆頭著者に続いて他の共著者たちが複数いるとき使われ「Richardson 他」などという意味です。
et al. の由来
論文にはラテン語由来の言葉が多く使われています。"et al." もその一つであり、ラテン語の省略形です。
英語表現で「ピリオド」は省略形を意味します。例えば「スーパーマリオブラザーズ」なんかは “Super Mario Bros." と “Brothers" が省略されています。
そのため “et al." も後半の “al." が省略された部分なのですが、これは実は 3 種類あるようです。
- et alii (男性複数)
- et aliae (女性複数)
- et alia (中性複数)
ドイツ語やフランス語のように「文法的性」を持っている語のようです。
すなわち、もし省略形で表現できないと、著者が男性または女性ばかりなのか、それとも混じっているかによって書き方を変えなければいけないかもしれません。その意味で “et al." と省略されているのは非常に合理的な気がします。
ちなみに et の意味は
よく見られるラテン語表現の一つに “etc." があります。これは “et cetera" (エトセトラ) の省略で「その他」という意味なのはよく知られています。
この “et cetera" と “et al." の et はどちらも同じ意味で “&" (アンパーサンド、アンド)の語源です。& の語源が “et" またはそれが合字で表現された “🙲" です。
ラテン語ではなくギリシア文字変換
ラテン文字の元となったギリシア文字は現代でも理数工学分野ではよく使われています。そのようによく使われているギリシア文字を使って名前を書いてみようと思って「かな→ギリシア文字変換」というツールを作りました。もしよろしければ試してみてください。
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