札幌市でエゾシカを轢いてフォレスターが廃車になった話
2020 年 5 月、札幌の南にある中山峠の頂上付近で夜に鹿を轢いてしまってフォレスターが廃車になってしまったことがあります。そのことを記録しておきます。
ドライブレコーダーの記録
次の動画はドライブレコーダーで記録していた衝突の様子です。
動画を見ればわかるように見通しの悪くない直線道路だったのですが、かなり直前まで鹿が発見できないことがわかります。夜 21 時ごろの真っ暗な時間帯とはいえ、ここまで見えないのは恐怖だと思います。
私はこのとき車に乗っておらず、カーシェアをしている相手が函館から帰ってくるときに遭遇したものです。時速 60 km 程度で走っていたと聞いています。決して高速ではないとはいえ、体長が 1 m を超え、100 kg 近い体重の動物にぶつかってこの状態で済んだのは、不幸中の幸いでした。
動物を轢いてしまったら警察に連絡
このように動物を車で轢いてしまうことを「ロードキル」というそうですが、このような事故に遭遇したとき、まずするべきことは警察への連絡です。
動画でもわかるように明らかにシカであるし、山の中なのでありえないとは思うのですが、轢いたものが「人間」であることは否定できません。このような懸念も含めて、きちんと警察を呼んで現場検証をしてもらい、事故証明を出してもらうことが必要です。自動車保険を使うためにも必要なことです。
また今回はどうやら轢いたシカが対向車線に移動し、対向車線を走っていた車にも被害があったようです。場合によってはこちらがぶつけて飛ばしたことによって他車を巻き込んだとして問題になる場合もあるそうです(今回の現場検証ではそのようなケースにはなりませんでした)。
もし巻き込まれた対向車が警察を呼んで、こちらが走り去ってしまったらもっとややこしい問題になっていたかもしれません。そういったトラブルを避けるためにも、まずは安全に止まれるところまで移動して警察を呼ぶことが重要です。
実際このときは、カーシェア相手が車の持ち主であった私に「シカを轢いてしまった」と電話連絡してきたので、身の安全の確認のあとすぐに警察に連絡するように伝えられたのでよかったです。(最初に「ケガがないか?」とちゃんと聞いて冷静に対処できてよかった)
鹿を轢いた車の様子
今回轢いたエゾジカはどうやらメスの成獣のようで、ぶつかった車の正面は見事に凹んでいました。
鹿を轢いた中山峠の頂上付近だったそうで、ぶつかった場所から家まではおよそ 50 km 程度ありました。ぶつけてからこの状態で自走できたのは本当に運がよかったと思います。さすがフォレスター。軽自動車だったらこれでは済まなかったと想像します。
ラジエータとライトがひしゃげただけでエンジンがかかったのが幸いでした。鹿の毛や血痕が残っているのが印象的です。
どう気をつければよかったのか
今回は不幸にもシカを轢いてしまったわけですが、何が問題でどうすればよかったのでしょうか。
スピードが早すぎる
当たり前ですが、スピードを落とせば被害は抑えられます。ひょっとしたら避けられたかもしれません。ただ、動画を見てもらえばわかるように、時速 60 km/h 程度でも視界に現れたのはかなり突然です。時速 20 km 程度ならば認識して止まれたかもしれませんが、冬の凍結路線でさえそんな速度では走らないでしょうから、かなり厳しいでしょう。
また札幌市内とはいえ、かなり山奥の方なので人などが現れる可能性は考えられず、道に障害物があることを予期することも大変難しいと思われます。それだけ鹿のことを気にかけるというのもなかなか現実的には厳しいかもしれません。
ライトがロービームだった
今回は視界に現れたのが突然すぎて対応が間に合わない感じでした。もしハイビームにしていればもっと早く視認ができ、対応が間に合ったかもしれません。
しかし中山峠は山奥とはいえ、それなりに交通量が多い道で対向車もあるためハイビームにするのは厳しかっただろうという状況です。できればハイビームにして視程を広げるといいのですが、難しいところです。
鹿が現れるといえば
2020 年 9 月、200 万人都市札幌のど真ん中、札幌駅から歩いて 5 分の北海道大学構内で野生の鹿が現れたのでその様子を動画に収めました。「【動画あり】北海道大学構内で鹿を発見したけれど、実は珍しくないらしいという話」をご覧ください。
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